耳鼻咽喉科・頭頸部外科 (じびいんこうか・とうけいぶげか)
診療の基本理念
○ 安全で皆様に愛される耳鼻咽喉科
○ やさしく親切な耳鼻咽喉科
○ 良質で同質の医療を提供する耳鼻咽喉科
当科の特徴
当院の基本理念実現の柱である「高度専門医療」「救急医療」「地域医療機関との連携」に呼応する形で、当科では以下の3つに重点をおきながら診療を行っています。
① 機能回復を中心とした診療
科の特徴である、ものを飲み込む、息をする、聴く、話す、におうなどの人間が生きていく上で必要不可欠な機能や人間が豊かな生活を送る上で重要な機能に関する機能回復の診療を積極的に行っています。
② 低侵襲手術の推進
外科的治療が必要な患者さんには、可能な限り体に負担が少ない、傷口の目立たない手術を行うよう心がけています。このため、中国地方ではまだ実施できる施設の限られている、以下のような手術に対応しています。
・聴力温存型人工内耳手術(井口副院長、江草主任部長):補聴器が難しくなってきた難聴の方に聴力を温存したまま人工内耳を挿入します。
・内視鏡下耳科手術(TEES)(江草主任部長ほか):慢性中耳炎や真珠腫性中耳炎に対して従来の耳の後ろを切開する手術ではなく、外耳道(耳の穴)から内視鏡を用いて行います。小さな傷で、退院も早くなります。
・内視鏡下甲状腺手術(VANS)(皆木部長ほか):甲状腺腫瘍に対して傷口が目立たないよう、鎖骨の下に小さな切開を入れ、内視鏡下に腫瘍を取ります。
・経口腔的内視鏡手術(TOVS)(皆木部長ほか):従来は頸部の切開が必要であった中咽頭、下咽頭腫瘍に対して、口から内視鏡を用いて、病変を切除します。
③ 頭頸部腫瘍の診療
頭頸部がん治療に力を入れています。総合病院の特徴を生かし放射線科等の診療科だけでなく、緩和ケアチーム、栄養サポートチーム、摂食嚥下機能チームなどの院内各部門と連携を図り、チームとして治療に当たっています。頭頸部がんの初診患者数は年150人に上ります。
④ 耳鼻咽喉科救急医療への対応
救急部を受診された患者さんや一般耳鼻科診療所からの救急患者さんに対して入院治療を中心にバックアップを行っています。
カンファレンス
当科のカンファレンスは医師だけでなく、看護師、言語聴覚士など多職種が参加して行い、より良い治療を目指しています。
多職種カンファレンス
病診連携
当院の医療連携室を経由して当科を受診された患者さんは1611人/年に上ります。2006年からは当院と患者さんの紹介で連携をいただいている耳鼻科診療所の先生方を招き、『病診連携の会』を毎年開いています。また、2013年からは主に内科・外科診療所の先生方を招いて『甲状腺病診連携の会』も開催しています。ご興味のある医療関係者の方は医療連携室までご連絡ください。