診療実績(2024年度)
当科の外来患者数は13,290人/年(約53人/日)でした。通常期37床の病床を有し入院患者数は延べ11,236人/年、平均在院日数は9.6日でした。主に肺癌に対する化学療法のために入院された方が約320人/年で、外来化学療法は1915件/年でした。また肺がんを含めた呼吸器疾患の診断および治療のため、年間約380件の気管支鏡検査を実施しました。なお当科の気管支鏡検査はリスクのある患者さんを除いて基本的に日帰り検査で行っています。
臨床試験・研究
新規治療・治療薬に関する臨床研究・臨床試験(治験)にも取り組んでいます。
(2025年9月現在)
・白金製剤を含む根治的同時化学放射線療法後に病勢進行が認められていない切除不能な局所進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者(ステージIII)を対象にデュルバルマブ+ Oleclumab併用投与及びデュルバルマブ+ Monalizumab併用投与を検討する第III相、無作為化、プラセボ対照、二重盲検、多施設国際共同試験
・抗PD-(L)1 抗体療法及び白金製剤ベースの化学療法の実施中又は実施後に進行した、Actionable 遺伝子変異のない進行性又は転移性非小細胞肺癌患者を対象としてCeralasertib+デュルバルマブをドセタキセルと比較する、非盲検、無作為化、多施設共同第III 相試験
・オシメルチニブ投与中に進行したEGFR変異陽性でMET過剰発現及び/又は増幅を有する局所進行又は転移性非小細胞肺癌を対象にsavolitinibとオシメルチニブの併用療法と白金製剤を含む2剤併用化学療法を比較する第Ⅲ相無作為化非盲検試験
・アクショナブルゲノム変化のない局所進行又は転移性非小細胞肺癌患者を対象に一次治療としてのDatopotamab Deruxtecan(Dato-DXd)とデュルバルマブ及びカルボプラチンの併用療法をペムブロリズマブと白金製剤を含む化学療法の併用療法と比較する第III 相、ランダム化、非盲検、多施設国際共同試験
・非小細胞肺癌におけるニボルマブとPAI-1阻害剤 (TM5614)併用療法の安全性・有効性を検討する第II相医師主導治験
・KRAS G12C変異陽性、PD-L1 TPS 50%以上の転移性非小細胞肺癌患者の一次治療として、MK-1084とペムブロリズマブの併用投与をプラセボとペムブロリズマブの併用投与と比較する無作為化、多施設共同、二重盲検、第Ⅲ相試験
・EGFRチロシンキナーゼ阻害剤による前治療中に疾患進行したEGFR遺伝子変異陽性進行非扁平上皮非小細胞肺癌患者を対象に、MK-2870とプラチナ製剤を含む2剤併用化学療法を比較する無作為化、非盲検、第Ⅲ相試験
・ctDNA陽性又は高リスクの病理学的特徴を 有する ステージ I 非小細胞肺腺癌患者を対象に、腫瘍完全切除後の術後補助療法としてのダトポタマブ デルクステカン(Dato-DXd)とRilvegostomigの併用療法又は Rilvegostomig単剤療法と標準治療を比較する第 III相 非盲検 ランダム化国際共同試験
・PD-L1 が高発現している(TC>=50%)アクショナブルゲノム変化のない局所進行又は転移性非扁平上皮非小細胞肺癌患者を対象に一次治療としてのダトポタマブ デルクステカン(Dato-DXd)と Rilvegostomig(AZD2936)の併用療法又は Rilvegostomig 単剤療法をペムブロリズマブ単剤療法と比較する第 III 相、ランダム化、非盲検、国際共同試験
・MET exon 14 skipping 陽性、化学療法未治療・進行再発の非小細胞肺癌患者を対象としたカプマチニブ +/- プラチナ併用療法の無作為化第II 相試験