部門紹介
通院治療センター
通院治療センターでは、外来通院でがん薬物療法を受けておられる患者さんや、炎症性腸疾患で生物学的製剤による治療を受けている患者さんに対して、薬剤投与と療養環境の支援を行っています。当院の通院治療センターは2006年5月に開設され電動ベッド4床、電動リクライニングチェア12床で診療を開始しました。治療内容によっては長時間ベッドに拘束されてしまうことから、点滴中もできるだけ快適な環境を整え、患者さんの苦痛を和らげられるよう心がけています。
センターは日当たりが良く、大きな窓からは広島城公園を望むことができます。リクライニングチェアにはカード式のテレビが備え付けられており、食事をしたり、テレビを見たり、読書を楽しむなど、リラックスした雰囲気の中で治療を受けて頂けます。
しかしこの数年外来化学療法の件数が増加しており(図1)、日によっては患者さんを長くお待たせしてしまう状況が生じていました。2020年9月に拡張工事を行い、リクライニングチェアを5床増床し、計21床となりました。できるだけお待たせせずにすむように、私たちも日々工夫を重ねていますが、治療時間や薬剤の内容によっては予約時間に関係なく順番が前後することもありますので、ご理解ください。
通院治療センターでは、医師、がん薬物治療について専門的な研修を受け、資格を取得した薬剤師、看護師、管理栄養士がチームとなり、センターを運営しています。私たち多職種によるチームは日々の診療の中で、がん患者さんの治療成績の向上と有害事象の軽減に寄与できることを願っています。
構成メンバー
・医師1名 ・薬剤師3名 ・看護師8名 ・管理栄養士2名
通院治療センターでの治療の流れ
来院されましたら、再来受付機に診察券をお通しください。治療当日に血液検査がある場合、診察前に1階13番の中央処置室で採血をお済ませください。受付順にお呼びいたしますので、お待ちください。混雑する場合は、待ち時間が生じることがありますのでご了承ください。採血結果が出るまでに、約1時間程度かかります。診察予約時間の1時間以上前には採血をお済ませください。
診察では体調や血液検査などの結果をふまえて、治療を実施するかしないかの判断をいたします。治療の実施が決定しましたら、東棟4階43番にある通院治療センターにお越しいただきます。受付表に予約時間が表示されていますが、受付後は、血圧測定をお願いいたします。点滴を受けるための座席(ベッドまたはリクライニングチェア)が空き次第、電光掲示板にて受付番号を表示いたしますので、通院治療センターにお入りください。
通院治療センターの窓口に受付をしてから、点滴を受けるための座席へのご案内は、通常30分~1時間程度となっております。混み合っている場合は、それ以上お待たせすることがあります。待ち時間については電光掲示板に表示し、受付の際にスタッフよりお知らせさせていただきます。
治療前日までに診察が終了し、治療のみの場合は、再来受付機で診察券をお通しになり、予約時間に関係なく東棟4階43番通院治療センターに直接お越しください。(8時50分より治療を開始しております。お昼前後の時間帯は混みあい、待ち時間が発生していることが予想されますので、早めのご来院をおすすめします。)
はじめて通院治療センターで薬物療法を受ける方へ
- 身長と体重により治療に使用する薬剤の用量を決定します。(この時の体重が基準となりますので、体重に±5㎏の変動が生じた際には担当医にお伝えください。)
- 通院治療センターに入室後、看護師、薬剤師、栄養士よりオリエンテーションを行います。 オリエンテーションにご家族が同席されたい場合は、看護師にお知らせください。
- 薬剤の調製が終了次第、治療を開始いたします。
看護師より
がん薬物療法に伴う合併症や身体的な副作用のみでなく、がん治療に伴ういろいろな身体的・精神的苦痛、生活指導、地域医療機関に関する情報提供や終末期治療などに対する相談も受け付けており、患者さんのご希望を確認したうえで、改めて院内の専門科や医療専門職へ紹介することも可能です。外来治療中に気になっていること、困っていること、つらく感じていることがありましたら気軽に相談してください。
薬剤師より
薬剤部は皆様の治療を安全にスムーズに行えるように支援しております。医師の処方した抗がん薬の投与量や投与速度、スケジュールなどが規定の範囲であることを確認し、調製を行っております。また、通院治療センターに専任の薬剤師を常駐し、抗がん薬投与前の血液データ確認や副作用モニタリングを行うことで、皆様に発現している副作用を把握し適切な処置や予防が行えるように努めております。また、治療の情報を様々な医療機関と共有できるように当院が使用している治療レジメン(治療に必要となる薬剤の種類やスケジュール等)をホームページに掲載し地域全体で支援できるように取り組んでおります。さらに、治療当日の患者情報を共有するために投与量や副作用情報を含む治療スケジュールを書面で患者様にお渡ししており、それらを各医療機関に持参し情報を共有できるように働きかけております。
管理栄養士より
体重減少や栄養状態の低下は患者さんの生活の質を低下させるだけでなく、化学療法の継続性を悪化させることに繋がります。そのため治療早期から管理栄養士が介入することで、患者さんの栄養状態の改善や維持のため介入を行っています。当院では2015年度より通院治療センターへの管理栄養士の介入を実施しており、通院治療センターでの治療の時間中に行っています。
食事に関して不安なことや、お困りごとがありましたらスタッフへお気軽にご相談ください。