緩和ケアチーム
1.緩和ケアとは
緩和ケアは、がん患者さんやそのご家族を支える医療です。からだのつらさや、気持ちのつらさ、生活のつらさができるだけ緩和されるようにお手伝いをします。
がんと診断されると、手術や抗がん剤治療、放射線治療などが行われます。以前は、このような有効な治療法がなくなった場合に終末期医療として行われるのが緩和ケアと考えられていました。
ところが、がんの治療中でもいろいろな原因で痛みや食欲低下、吐き気などが生じることがあります。
さらにがんと診断されることによって不安やうつ状態などの心の症状や、仕事や家庭、経済的問題のような社会的な苦痛も発生します。これらの「つらさ」をできるだけ緩和していかなければ安心して治療に臨むことができません。そのため最近では、がんと診断されたときから、患者さんとご家族の支援を行っています。
このような、病気の時期に関わりなく患者さんとご家族を支援する取り組み全体を緩和ケアといいます。
2.緩和ケアチーム
緩和ケアチームとは、身体の症状をやわらげる医師,こころの症状をやわらげる精神科医師・心理療法士、がん患者を専門に担当する看護師、薬剤師、医療ソーシャルワーカー、栄養士などからなる医療チームです。
当院では2005年12月から活動を開始しており、現在では25名が所属しています。
3.緩和ケアチームの活動
患者さんの症状緩和が図れることを目標に以下の活動をしています。
1.疼痛などの症状や心のつらさなどにより困っている患者さんやご家族への直接診療
2.疼痛などの症状や心のつらさなどにより困っている患者さんに関して、主治医や病棟スタッフへのアドバイス(カルテ回診)
3.がん疼痛や身体症状に対する緩和ケアについて病院内、外での普及活動
4.研修・研究会活動の企画・運営
4.緩和ケアチームへの相談方法
痛みが治まらない、薬の副作用で苦しい、気分が落ち込み不安である、今後の療養について相談したい等、緩和ケアチームへの相談を希望される方は、主治医や看護師にご相談いただくか、がん相談支援センター・緩和ケアセンターまでご連絡ください。緩和ケアチームは主治医や他のスタッフと連携して、より良い症状緩和や医療環境作りをお手伝いいたします。
5.緩和ケア外来
広島市民病院を外来で受診している在宅のがん患者さんのうち、主治医あるいは、ご本人やご家族が希望された場合に緩和ケア外来を受診していただくことができます。
診 察 日
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月~金曜日 10:00~12:00、13:00~14:00
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診察内容
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痛みの治療、倦怠感・食欲不振解消などのための投薬・注射、がんに対する不安などに対するケア 等
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問 合 せ
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医療支援センターがん相談支援センター・緩和ケアセンター(病院の開院日 8:30~17:00)
TEL 082-221-1351 (患者直通番号)
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6.緩和ケア面談・浮腫外来
1.内容
緩和ケア面談:規程の研修を受けがんに特化した(知識や技術をもつ)看護師が、がん患者さんへカウンセリングを行う外来です。(5.緩和ケア面談について参照)
浮腫:看護師が治療などによるリンパ浮腫や病状進行による浮腫について相談を受け、指導やケアを行います。
2.対象となる方
当院受診中の患者さん。
3.受付時間(予約制)
月
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火
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水
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木
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金
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10時~15時
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10時~15時
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10時~15時
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10時~15時
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10時~15時
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・開院日のみの対応です
4.予約方法
緩和ケア面談・浮腫外来は予約制です。主治医や看護師へご相談ください。
5.緩和ケア面談について
がんと診断されたとき、気持ちがつらく何から考えたらよいか戸惑われませんか。また、治療の限界が近づいたとき、途方に暮れる思いになられると思います。
このような時、心配や悩みを和らげるようにがん看護の専門家がお話を聞きます。
医師の診察の同席や看護師のみの面談をさせていただき、あなたをサポートします。
6.緩和ケア面談の費用
単位:円
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1割
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2割
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3割
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1.医師とともに面談サポート(保険点数500点)
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500
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1,000
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1,500
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2.看護師のみ面談(保険点数200点)
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200
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400
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600
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