放射線診断科の役割
看護部、放射線技術部など他の中央部門と協同して、患者さんへ安全で質の高い検査を提供すること。
十分に鍛え上げられた画像診断知識に基づいて、正しい治療につながる正確で緻密な画像診断を行うこと。
放射線診断科の構成
放射線診断専門医6名、医師1名、放射線診断専門医(非常勤)3名
放射線診断科の業務
(1) 検査
コンピューターの急速な進歩によって、CT、MRI、RI(核医学)の画像は横断像のみならず、冠状断像や矢状断像などの再構成画像や3D imageの作成などが可能となりました。高度の撮影技術、画像作成技術によって画像診断の診断精度は向上します。画像診断医は実際に撮影をしたり、3D imageの作成を行う診療放射線技師とコンミュニケーションをとりながら、正しい治療につながる正確で緻密な画像診断を行うよう、努力しています。
これらの画像の提供には、多くの場合、造影剤投与が必要となります。造影剤はまれに副作用が発生することがありますが、放射線診断科医師、看護師、診療放射線技師および受付の連携により、迅速で確実な副作用対応を行い、安全な検査を提供しています。
(2) 画像診断(読影)
CT、MRIおよび核医学検査(RI)を中心に画像診断報告書の作成を行っています。必要によっては他施設で行われた検査についても院内コンサルテーションを行っています。画像診断を専門とする放射線診断医が読影し、電子カルテを介して各診療科に報告書を配信することで、迅速かつ的確な診断や治療に貢献しています。特に入院や救急外来の患者さんの読影においては、治療方針が変更となる場合もあり、見逃しのない慎重な読影を心がけています。院内の検査に対する読影のニーズは確実に上がっており、当院における医療の質の維持・向上に貢献しています。
当院で画像診断を受けるには、院内の他科に受診する方法のほか、 “かかりつけ医”から直接当院の医療連携室を介しての予約(電話082-221-2291(内線2375)、FAX 082-223-2236)によって検査を受ける方法があります。放射線科専門医が読影して結果を郵送し、かかりつけ医から結果の説明を受けるシステム(病診連携)があります。
(3) 画像下治療(IVR)
IVR(Interventional Radiology)といわれる血管造影などの特殊検査手技の治療への応用も行っています。この手技は体への負担、侵襲の少ない治療方法であるため応用範囲が広がっています。当科では院内の入院患者を対象に、術後、ある一定頻度で発生する仮性動脈瘤の破裂に対して動脈塞栓による緊急止血術を行っています。また子宮不全破裂、弛緩出血なでの産科出血に対す子宮動脈塞栓による緊急止血術も行っています。出産後に胎盤が残ったり、癒着した場合に掻爬を行うときの大量出血を予防するため子宮動脈塞栓術を行うこともあります。他施設ではあまり行われない肺動静脈奇形の塞栓術にも取り組んでいます。 CT、超音波やMRIなどの画像ガイド下に腫瘤に針を刺して組織片を採取して病理診断をうる生検や体内に貯留した膿に対して画像ガイド下に針を刺し、チューブを留置することによって膿を体外に排出して感染を治癒させるCTガイド下ドレナージも施行しています。
学会認定
日本医学放射線学会専門医総合修練機関
日本インターベンショナルラジオロジー学会専門医修練認定施設